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「川をたずねて三千海里」を開催しました [環境サスペンス]

第2回環境サスペンス「川をたずねて三千海里-豊平川のサケが語る出生の謎-」
を開催しました。
ご来場頂いた皆さま、ありがとうございます。

 081002環サス1.jpg

 サケに関する話題を今回取りあげたのですが、取材の過程でサケに関する興味深いネタに
巡り会えたことが、今回の大きなポイントだったかと思います。


一つは、カムバックサーモン運動。もう一つはサケは川のにおいをアミノ酸で知るという研究成果です。

まずゲストの有賀さんに、豊平川でのサケの自然産卵の現況と、カムバックサーモン運動や豊平川さけ科学館のできた経緯についてお話し頂きました。
環サスサケ2.jpg


大都会である札幌市の真ん中に多くのサケが上り、産卵しているということ。さらに、漁業ではなく環境の視点から実施されている活動によって、サケの産卵が支えられているということは、非常に貴重な事例ではないでしょうか。

カムバックサーモン運動は30年前に豊平川にサケを呼び戻そうという思い出市民が始めた活動です。私をはじめ、環境サスペンス制作委員会のスタッフは、この活動について実はよく知らなかったのです。
しかし、文献やインターネットで当時の活動の盛り上がりについての情報を調べるにつれて、この活動は、私たちが見習い、今後も尊敬を払い語り継いでいくべき重要な市民活動だったことがわかりました。(こちらのサイトに当時の活動がご紹介されています)

それまでは水産事業としてしか放流していなかったサケの稚魚を、環境保全活動のシンボルとして市民活動によって放流するという前例のない活動が生み出されたということは、札幌市民が誇るべきことだったんだと私は感じました。

また、その活動が一瞬のブームで終わらずに、「札幌市豊平川さけ科学館」を生み出すとともに、魚道の設置など、多くの方々の協力を得ながら活動が継続して来たことには、敬意を払わずにはいられません。
カムバックサーモン運動の活動過程には、多くの人々が共鳴できる形で、夢を求めて課題を克服していった前向きな姿を感じました。

さて、今回前半で用意した謎は、「サケの生まれ故郷はいったいどこだと考えるべきか?」というものです。
カムバックサーモン運動では、千歳川で生まれて育った稚魚をもらって、豊平川に放流しました。生まれた川にサケはもどってくると私は思っていたのですが、そうすると、「千歳川産の稚魚が千歳川にもどらずに豊平川に帰って来るというのは変ではないか」と疑問がわいてきたのです。

その謎に答えて頂いたのは北海道大学の上田宏教授です。
上田先生のお話については、また明日ご紹介しましょう。

P.S.こちらの五号館のつぶやきさんのブログでも第2回環境サスペンスの開催状況が紹介されております。


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